2024年元旦の大震撼。
能登地方の被害はかなり大きい。
あの場所は個人的に思い入れがたくさんある。
鬼の面が、侵略する悪鬼を撃退する百の姓の国・・・いやちがう、自ら「姓」を捨てた自由の国だ。
天皇であれ武士であれ、御仏に守られた自由の民を侵す権力は許さない。農具を手に鬼の面をつけて戦った、忘れられた南無の国。
その先っぽで永井豪記念館が全焼?・・・
でも原画やフィギュアなどは無事だったらしい。
彼はハレンチなマンガを描いたけど、生命が生きていくことこそ破廉恥の連続だ・・・なんてことを別の作品「デビルマン」から悟った。
そして「物語には力がある」と理解したのも、実はこのおちゃらけグロいバイオレンスものが初めてだった。ただ面白いとかキモイだけの作品ではない。
本当の悪魔はどこにいるのか?真に迫るグロさだ。
それは人間の心に生じる闇の中。
そんな風に読み手に迫って来る作品と初めて出会い、身震いしていた思春期だった。
いかん、脱線してしまった。この話は別のところでしよう。
能登はなぜか縁のある場所で幾度も訪れた。
そして私のパワースポットエリアでもあった。
あの揺れで、私の部屋もいろいろなものが落ちたし、家具も動いた。
揺れが永くて怖かった。
バーチ合板を壁にシェルターよろしくガッチリとリフォームした中古のボロ家は、それでも『揺れ』に対しては安心感があった。
でも「津波」はどうだろうか。我が家は、海岸からそれほど離れていない。
海辺に引っ越したことを知っている知人たちには、このためご心配をおかけしてしまったらしい。
中学生の頃「ワルガキ」だった夫は好奇心旺盛で、「1964年の新潟地震(M 7.5)」の時、避難の最中にあろうことか浜まで津波を見学に行ったらしい。
地震エネルギーの規模も、私の住む場所から離れている距離も、ほぼ今回と同じくらいだ。当時大人たちが大騒ぎしていたのを私も覚えている。
夫は今もちゃんと生きているのだから、津波に吞み込まれてはいなかった。でもきっと、ものすごく叱られただろう。
そんな夫に
「避難する?」
と聞いたら
「我が家まで津波は押し寄せてこないよ。」
と言ったので、そこは安心して『揺れ』に備えた。
確かにこの地の海岸にも6メートル近い津波は押し寄せたらしいし、部分的に被害もあったのだけど、私の家は夫の言う通り大丈夫だった。
動画はYouTubeサイト
KYODO NEWSチャンネルの番組です
度々の「揺れ」が到来したわけだけど、怖かったのは震源地が「能登地方」だったり「佐渡地方」だったり「上中越沖」だったりと、広範囲でコロコロ移動したのだ。
「中越沖地震」の規模で、また揺れるのか?そんな不安もよぎった。
「北米プレート」と「欧亜プレート」の接する境界が能登と佐渡の間にある。フォッサマグナの西縁、つまり日本を西と東に分断する地質の分かれ目だ。
これが原因なのか?
「松代群発地震」がニュースで語られる通り質がよく似ている。5年半も続いた群発地震で、そこは二つのプレートのベクトルが集中していそうな、まさに島弧の角にあたる。
だが気になるのは、日本を大陸から引き離した力は今以って日本を海の底に沈没させようと引き込んでいるのではないか?ということだ。
まぁ、私が生きている時間の中で「日本沈没」が現実化するなんてことはないと思うけど、そういう力は常に地盤を揺るがすのだろうし、火山活動に影響するだろう。
かつてパンゲアと呼ばれた大陸の、はじっこと反対側のはじっこがくっついてしまった特異な場所に、何かが起こっているらしい。
陸同士のぶつかり合いなんていうのはすでに終わっている話だけど地質が異なるのだ。フォッサマグナが陥没してしまったのも異なった地質接合の境目がここにあるからだろう。下方にもぐり込んでくる三方向の力は、今まだ東西の日本を引き離そうと引っ張り続けているとしてもおかしくはないだろう。
私の住む場所は、そんな異質な大陸の接点であり、富士火山帯の最北であり、沈み込むフォッサマグナの中にある。
四つのプレートが交わる特質エリアの中で日本の過去を偲んでいる。
専門家でもまだ、よくわかっていない謎のフォッサマグナ。
日本史考察ではあまり語られることのない場所だけど、「西と東」の出会うこの場所には、記紀の語らない日本史の謎が多く埋め隠されている。
追記 ___
後の専門家たちの見解を見ると、どうやら原因はフィリピン海プレートがユーラシア大陸プレートを押し上げる力が、能登半島にある活断層を隆起させたらしい。
フィリピン海プレートは活発に動いているようなので、その力は今ある日本の姿を、やがては大きく変貌させていくと思えるけど、地球の表面にはびこる私たちは、そのたび地球の生命活動に犠牲を捧げるのである。
こんなことを考えていたら、大昔の人々が事前に数名の尊い者の命を犠牲に捧げることで、多くの命を神の怒りから守ろうとした気持ちが、少しだけわかって来た気がする。